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チキン・ブランボラーク
 カフェ アノ(東京渋谷)(2007/08/11)
 東京都 渋谷区 渋谷 1−20−3
 TEL:03-5467-0861
 コメント:チェコ料理店、今回の一品だが、ブランボラークという料理である。これは当地の家庭料理とのことでジャガイモをすりつぶして焼いた、パンケーキのようなものである。メニューを見るとお好み焼きのようなと解説が書いてあったが、食べてみると全く異なる独特の食感である。表面はカリッと焼き上がり、中はもちっとしている。確かにパンケーキのようであり全体にあっさりした食感である。肉は中に入れ込んであった。脂身は除いてあったが、ブランボラークと併せて食べるとバサバサ感がなく全体のあっさり感が強調されるのが印象的だった。肉を食べるのに他の食材、ここではブランボラークだが、と併せ、肉自体の味を強調させず全体としてあっさり感を強調させてさっぱりと食べさせるというのは当地を含む中欧地域全体に見られる傾向なのであろうか。例えばチキンシュニッツェルなどがそうであろうし、肉を日常的に食すが故にこうなるのかもしれない。あるいは、かつて当地を含む欧州全域は極度に地力が乏しかったため、穀類で必要カロリーを摂取することができず必然的に畜産が発達したとの由。故に肉は貴重品であり場合によっては質の悪い肉も食べざるをえなかったと聞く。となると、肉をそのまま贅沢に食べるというわけにはいかずこうやって肉をある種カモフラージュして食べるという手法に行き着いたのかもしれない。また、ジャガイモは救荒作物として当地の人々を救ってきたという歴史があるが、家庭料理にふさわしいまさに母なる食材ということもいえよう。この一品、メタファーを考えるといろいろありそうである。
 http://www.ufpress.jp/cafeano/