チキンライス訪問記－マル米食堂（函館）

　コメント：函館朝市場外にある食堂。昔でいえば一膳飯やというところであろうが、メニューを見ると黒板にいろいろ書いてある。麺類から始まって揚げ物、チキンライス、丼もの。港の市場らしく焼き魚もある。小さなカウンターで店主がマジックのように次から次へと注文をさばいていく。夫婦でやっている店、奥さんができあがりのタイミングをはかるように飯を盛り味噌汁を椀に注ぐ。カツが揚がると共に手際よく飯と味噌汁も運ばれてくる。手際のよさも味のよさというのであろうか。待っている間調理の具合を見ていて気持ちがよかった。それにしてもこのメニューの数を店主一人でよくさばけていると感心する。こうした店はチェーン店の普及と共に次第に少なくなってきている。しかし、カウンター越しにマジックのように次から次へと多様な注文をさばいていくというのは、技そのものであり、会話はしなくても客と店主の確かな対話がそこにある。