若鳥のキエフ風
西洋料理 杉山亭(東京品川)(2006/10/15)
東京都 品川区 小山6−1−3
TEL:03-3712-6222
コメント:オムライスが定評の店らしい。今回オムライスをと考え行ってみたが鶏のメニューがいろいろあったので、まずはそちらから試してみることにした。キエフ風とはキエフスキーカツレツをイメージしているのだろうか、この一品は鶏肉の中にバターを入れてカツレットとして焼き上げるもので、肉を切ると溶けたバターが出てくるのが特徴である。当店のはキエフスキーカツレツそのものではなく、キエフ風とあるので、調理法はこの一品を意識したのであろう。当品は肉に衣をつけて焼き上げたものにガーリックバターをデミグラスソースをかけた一品で、マッシュポテトが添えられている。かなりこってりした見栄えだが、食べ始めてまったく胃にもたれないので驚いた。肉はやわらかく仕上がっており、衣がガーリックバターとデミグラスソースをうまく吸っていて、肉を引き立てている。ガーリックバターとデミグラスソースは不思議なほど調和しており、まったく違和感を感じない。これはうまい、どんどん食が進んだ。かなりの油だがなぜか重さを感じない、マジックという他はなかった。マッシュポテトは塩味のみで仕上げたシンプルなものだが、これがまた一役買っており、時折口直しをするには絶妙な存在となっている。調理、バランス、全てがすばらしい。完璧な仕事であった。鶏は他にもありオムライスも未済なので至急再訪する方針。
チキンソテーチーズのせ(2006/10/22)
コメント:当店は鶏が各種あるので早速再訪してみた。今回はチキンソテー。ソテーとはバターや油で焼いたり炒めたりすることで、焼き上がりの妙が試される。当店のは期待通りすばらしい出来であった。肉の上にはマッシュルーム、タマネギ、チーズを載せ、ベーコンも添えてあった。チーズの塩味と肉のバランスが絶妙で肉の旨味をどんどん引き出していく。ベーコンとマッシュルームも見事な脇役で、ソテーが単調にならないように立体感を出すのに成功していた。タマネギも重要な役割をしており、この具材の甘みが全体に味のふくらみを出している。調理技法、各種食材の取り合わせの妙は見事という他はない。
若鳥のトマト煮(2006/10/29)
コメント:トマトで煮た一品、これも期待通りだった。トマトの酸味が肉をしっかりと引き締め、しかし柔らかく仕上がっている。何とも言えない食感である。
杉山亭風オムライス(2006/11/05)
コメント:当店の看板。オムライスも今後本件で各店のを取り上げていく方針だが、各店様々なバリエーションがあり、当店のも、杉山亭風、と標榜している由。オーソドクスな一品である。チキンライス(ケチャップライスの)を玉子焼きで包み上からデミグラスソースをかけてある。チキンライスはケチャップの存在感はしっかりしているが、かといって主張しすぎてはいない。玉子焼き、デミグラスソースもしかりで各具材の存在感はしっかりしているが互いには控えめでもあり、全体に高次元でバランスを取っている。全く無理がなく、しかし全体としてみるとどんとしっかり主張している。見事な一品である。当店の集中訪問は今回で最後となったが、鶏以外も日を改めて順次試してみることにした。