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帆立玉子焼
 峠の鶏小屋(札幌)(2007/01/13)
 札幌市 豊平区 豊平4条 10−2−13−1F
 TEL:011-815-1708
 コメント:通りがかりに偶然発見。店内に入ると店主が玉子焼きを焼いており、聞くと当店独自の玉子焼きとのことで、帆立入りの玉子焼きという。早速試してみたところ、これまで経験したことのない味であった。だし巻き玉子は本件でも何度か試してみたが、当店のは全く異なる。だしと玉子が完璧に両立し、それぞれ存在をしっかり主張しながらも決してぶつかることがない、見事なバランスであった。店主によると帆立を入れることでだしに深みを出したとのこと。貝はよいだしがとれるが、入れすぎると生臭くなる。従って入れる量の加減が難しい。まして玉子焼きの中に入れるという、これまでの常識を覆す発想、大胆な挑戦である。本品には粒状になった帆立の貝柱が混ぜ込んであったのだが、この混ぜ込み方が絶妙なのであろう。だしの味に深みがあり、くっきりと輪郭を表している。だし巻き玉子はだしを強調しすぎれば玉子の味がしなくなってしまうし、かといってだしを薄味にすれば単なる玉子焼きになってしまう。液状である玉子にだしを入れるからもともと難しいところである。本品はコペルニクス的な発想の転換でこの難題を見事に克服している。食文化、一品はこうした挑戦と創作があってこそ発展するものである。当品はだし巻き玉子の新しい可能性を示した。この仕事はすばらしい、今後の益々のご発展を祈念したい。
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