コメント:洋食については本件で数多く取り上げてきたが、定義を改めて言うと、元来日本食ではない西洋の料理を日本人が食べやすくなじめるように先人が努力してきた体系を言い、曰くカツレツ、コロッケ、チキンライス等、実は現在の食事の礎になっていると言っても過言ではない。そうした先人の努力を改めて見直し経緯を払うことも必要であろう。さて、当店のビフテキ丼だが、上記催事もあり、かねて話には聞いていたので試してみることにした。なるほど、確かに標榜通り「箸で食べられる洋食」であり、肉はやわらかくすぐに箸で切れた。丼として食べられるように、肉のソースも相当工夫しているのであろう、あっさりとした味で肉の旨味もよく引き出されていた。なお、本店のメニューを見たところ、チキンカツなど鶏関係もあるようなので
別頁で紹介する。それにしても、丼というのはつくづくミクロコスモス(小宇宙)であると感じる。丼の中でいかにうまくまとめ、完結させられるか、各食材と飯と、それから料理人の創意工夫がある意味でもっとも厳しく要求される世界なのかもしれない。