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中国 道の駅 スタンプラリー スタンプ帳 最終訪問駅
 山口06 サザンセトとうわ(山口)(2010/10/31)
 山口県 大島郡 周防大島町 大字西方 1958−77
 TEL:0820-78-0033
 コメント:中国 道の駅スタンプラリーは本駅で終了となった。エリア制覇は今回で5エリア目となり、西日本エリアが今回を持って終了した。本エリアについても、なるべく一筆書きで回ろうとルート策定してみたが、結果的に陰陽連絡ルートを形成することが多かった。つまり、山陰山陽と各所を縦断したということである。このため、レンタカーの走行距離は新記録(1泊2日で1020km)に到達した。
 当エリアにおいても多彩な光景を見ることができたが、地域おこしの取り組みもさまざまなものがあった。玉子かけご飯と専用醤油、ご当地お好み焼き、ご当地焼きそばなど、各地でいろいろ工夫していた。道の駅は「情報コーナー」があり、当地の観光ガイドやイベント案内等をしており現地の情報を入手することができる。インターネット時代になっているとはいえ、地元の情報はネットではなかなか収集できるものではなく、実際に現地に行かないとわからない情報も多い。特に、地域おこしやご当地グルメについては、全国的なイベントも開催されているとはいえ、その多くはまだまだ地元のみで行っている、というのが現状であろう。こうした地元の取り組みと観光案内を、道の駅を中核にしてもっと有機的に情報発信する術はないものか、開設者はこれまでも各駅を回りながら考えては来たのだが、今回当エリアの多様な取り組みを見て、思いを強くした。例えば、昨今話題の玉子かけご飯は、岡山県山間部の町が専門店を作ったのが始まりであるが、今では週末ともなると行列ができている。専門店はその後日本各地に増えてきているのだが、玉子かけご飯のみをメニューとして専門店を開くというのは、それまでの常識から考えると無謀なことであったことであろう。実際、その初めての専門店では店内に開店のいきさつが記載されており、玉子かけご飯のみを専門店にするという取り組みに、なかなか周囲の理解が得られず苦労した旨、記載されていた。飲食店は有料で飲食させるのだから家庭では食べられないもの、手がかかった料理を出す、というこれまでの常識に対して、玉子かけご飯は料理といえるかどうかは別としても、実際、玉子かけご飯は家庭で常時食べられている一品である。いわば、これまでの常識でいえば料理店の看板メニューになりうるものではない。それを専門店にしたところで果たして来客が見込みうるのか、相当のリスクがあったものと思われる。現にこの店は町営運動公園の倉庫を改造して店舗としており、開店に際してリスク低減に相当苦労したのであろうことが偲ばれる。玉子かけご飯は今ではすっかり人気となり、各地の専門店が賑わっているほか、専用醤油の開発も盛んである。この専門店の取り組みがなければここまで人気が出ることはなかったであろう。コペルニクス的発想であるが、こうした常識を打ち破る発想こそが新たな活力を生み出す源泉に他ならない。当エリアは、山陽、山陰という異なる文化圏が接するエリアであるが、陰陽連絡ルートを通じて昔から交流はあったのであろう、それが、文化を相対化し、新たなアイデアが生まれてくる源泉になっているのかもしれない。
 今回はスタンプ帳は終了したのもの、認定証の取得はかなわない。スタンプラリーは現在開催されておらず、過去に発売されていたスタンプ帳を入手できたため各駅を回ったものである。開設者自身としては、エリア全駅終了できたことで大変うれしく思っているし、自分の取り組みとして大いに満足している。しかしながら、せっかくのスタンプラリー、もっとより多くの人々に経験していただきたい、訪問ルート設定から始まって、現地情報の下調べと実際に現地に向かう足取り、そして現地で遭遇するさまざまなこと、実際に出向かないと得られないことばかりである。スタンプラリーは現地へ向かうよいきっかけになる。スタンプラリーの楽しみをぜひ他の人にも味わっていただきたい、そのために開設者自身としてももっと積極的な取り組みが必要になるだろう、と感じた。