コメント:シシリアンライスとは、佐賀市のご当地グルメでサラダライスとでもいえばよいのか。飯の上にサラダと焼き肉を載せ、マヨネーズをかけて仕上げる。喫茶店のメニューから始まったらしい。さて今回シシリアンライス提供店を見ていたところ、みつせ鶏を使った一品があるというので試してみた。みつせ鶏は本件でも何度か取り上げているが、フランス産の鶏の雛をフランスから空輸し、佐賀市三瀬村で肥育したもので、独特のコクがありうまい肉である。雲丹のコクに近い味とでもいえるのか、このコクが味に独特の深みを出している。今回は唐揚げとともに試してみた。シシリアンライス、ご覧のようにサラダが全面に展開された状態になっており、店員から混ぜて食べるように勧められた。ブルーベリーが添えられているがこれも当地特産とのこと、この存在の大きさを後に思い知ることになった。いわれたとおり混ぜ始めてみると、肉は焼いてタレをかけてあるがカレー風味のタレに仕上がっている。これを、サラダ、ライスと混ぜて口に運ぶと、さっぱり感とコクが何ともいえないよい塩梅になっている。ちょうどよいカルテットを見ているようである。カレー味と、それにサラダにさっとかけてあるマヨネーズが時折混ざると、さらに風味を引き立てる。ここで、ブルーベリーがどういう位置づけになるのか、はじめは半信半疑だったのだが、ご覧のように粒そのもので載せてあるので、必然的に食べている途中で味に参加するということになる。ブルーベリーの酸味と甘みが加わると味が一変したので驚いた。ブルーベリーは肉料理にブルーベリーソースで使われることもあると聞いていたがなるほどこういうことなのかと思った。その酸味と甘みが、肉のコクを引き立てるのだが、それはシャープであり、肉の存在感、輪郭がはっきりするのである。今回はみつせ鶏で上述のように独特のコクがある肉なのだが、ブルーベリーはコクをいっそう引き立てる。みつせ鶏がどんどん強烈な存在感を主張してくる、これには驚いた。みつせ鶏の可能性は今後も検討していきたいところであるが、ブルーベリーの活用ももっと研究すべきであろう、勉強になった一件だった。なお、親戚筋の「麓どり」ができたので
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